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日本は自然豊かな島国です。

林が7割も占める世界でも特異な国。それが日本です。豊富な森林は豊かな水を有することとイコールです。そんな日本でもいつの頃からか、深刻な水質の悪化が注目されるようになりました。かつては工業化のあおりから、汚水が川や海に流れ込み、水質汚染を引き起こしました。しかし公害問題が社会問題化し、多くの規制が敷かれ、現在では工業や産業による水の汚染よりも個人の生活排水による問題が深刻化しています。



●●合成洗剤が原因?

 環境省の調査によると、東京湾・伊勢湾・瀬戸内海などでは、水の汚れの半分以上の55%が、実は私たちの日常生活によって排出される生活排水(家庭排水)によるものと報告されています。つまり水の汚染原因は私たちが毎日当たり前のように行っている、炊事・洗濯・風呂・水洗トイレなどということを示しています。家庭の台所や洗面所から出る排水は、都市部は別にして、下水施設が充実していない地域では、直接川に流れ込み水を汚染します。一度汚染された川を魚が棲めるような川に戻すには、その何倍もの大量な水が必要です。天ぷら油を例にとると、油1リットルに対し、浴槽660杯分の水で薄めなければ魚が棲めるような環境には戻りません。驚くことにたった味噌汁1杯でも、浴槽4.7杯分もの水が必要なのです。
  また、日本は世界一の合成洗剤大国(単位面積当たり)。生分解しにくい化学物質が合成洗剤によって大量に川や湖沼に流れ込んでいます。かつて深刻な水質悪化を引き起こしたリン系の助剤の使用はなくなり、現在は無リン化の製品が大部分ですが、汚れ落としの主剤である界面活性剤として使われる物質には、微生物や魚類に対して毒性を示すものが多く、合成洗剤問題は未だに多くの課題を引きずっているのが実情です。


●水の汚れを防ぐために!

 本における工業排水は、厳しい規制のお陰でほとんど水を汚さなくなりました。過去の悲しい公害の結果ですから、手放しで喜んでもいれませんが。ただ、現在の水質汚染は私たちの日常生活のその結果によることろが大きいのも事実です。生活排水は厳しく規制できる類いのものではないため、都心部のように下水処理施設を日本全国規模で充実させることが方法のひとつですが、それ以前に、私たち一人ひとりがこうした事実をしっかりと認識して、汚染の原因になるようなものを流さないよう心がけることが、何にもまして大切なことではないでしょうか。汚染物質を含んだ洗剤なのか、そうでないのかキチンと見極めて、洗剤選びをすることも必要です。

 た、自然排水と呼ばれる汚染源も注目されはじめました。これは言葉としてはナチュラルな印象ですが、農地などから雨によって川や湖沼に流れ込む水のことを指しています。つまり大量の農薬を含んだ排水なのです。こうしたこれまで規制外だったものが、実は汚染の原因だったことが分かってきました。官民をあげて早急な対応が求められています。

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