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今回は近年話題となった「遺伝子組み換え」について触れましょう。

 あらゆる生命の源といわれている遺伝子を人間の都合によって操作するということ。それは果たして自然界にどんな波紋を投げ掛けるというのでしょうか。こうした議論が十分にされないまま、現在アメリカや日本を中心にして、農業や医療、薬品などの分野で遺伝子組み換え技術が活用されています。今回と次回の2回連続でこの「遺伝子組み換え」というテーマに迫ります。



●人間と植物の壁が消える!?

 生物界では同種の交配しかできないのが当たり前です。我々人間は他の種族と交配することはなど叶わないのが常識でした。このように、自然界では種の壁は越えてはならないというルールで運行されていたのです。 ところが「遺伝子組み換え技術」の登場により、このタブーがあっさりと破られてしまったのです。その結果、理論的には、ある生物に様々な生物の遺伝子を組み込むことが可能になったのです。これは倫理的に問題があるとして世界的に論争のタネになりましたが、極言すれば「人間の遺伝子を植物の遺伝子に組み込む」ことさえ可能となり、文字通り「植物人間」というモンスターを産み出すこともできるようになったのです。


●摩訶不思議なスーパー農作物が登場!

 この技術の活用によって、遺伝子組み換え作物が生まれました。細菌やウイルスなどの微生物が持つ一部の遺伝子を取りだし、作物の遺伝子に組み込んだのです。その結果、効率よく大量に収穫できる作物を作りだすことに成功しました。よく聞くのは「除草剤」に強い植物などです。これは「除草剤」に耐性のある微生物の遺伝子を菜種や大豆などの遺伝子に組み込んで、効率良く栽培・収穫できると言われています。その他殺虫剤をまかなくても、害虫に強い植物なども生まれました。アメリカではこの技術によって、遺伝子組み換え作物が、1998年時点で、大豆の約40%、トウモロコシの約20%が栽培されたと言われています。また、このような方法で栽培された作物を原料に使って加工された「遺伝子組み換え食品」も登場したのです。遺伝子組み換えされた大豆を原料にして、豆腐や納豆、味噌・醤油などが生産されているのです。
 果たしてこれらの食品を摂取して、問題は生じないのでしょうか?安全性は本当に確認されているのでしょうか?次号では広がりつつある遺伝子組み換え食品に対する警鐘を投げ掛けたいと思います。

環境道場入門編第12回「遺伝子組み換え(2)」へ >>続く
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「キッチンから考える環境問題」(全3ページ)
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