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今回は熱帯林の減少についてのお話。

 今地球上では物凄い速度で熱帯林が消失しています。その消失面積は1年間に日本国土のおよそ40%もの面積に相当すると言われています。これは多いでしょうか?少ないでしょうか?むろんとんでもない数値です。日本は森林国ゆえ、森の消失にあまりリアリティを感じないのですが、宇宙空間から地球を眺めることのできるスペースシャトルから見ると、まるで赤くただれたような地表がはっきりと認識できるそうです。
 熱帯林は地球上に生きる生物にとって、どれほど大切な機能を果たしてくれているのか、そのことについて今回と次回の2回でお伝えしたい思います。



●熱帯林の役割は?

 そもそも熱帯林とは何でしょうか。一言でいえば、熱帯地域に分布する森林のことです。熱帯雨林・サバンナ林・熱帯季節林の3つに大別されます。環境問題でよく注目されるのは、この熱帯雨林のことを指しています。この熱帯雨林は年中たくさんの雨が降る地域の常緑樹で、赤道付近の東南アジアやアフリカ、南米などにあります。熱帯林は森のスーパーマーケットのような機能も持ち、様々な役割を演じてくれています。まず・・・
  1)地球の気候調節機能
 熱帯林に覆われた土地とそうでない土地では、同じ太陽が当たっても気温の上がり具合が違います。熱帯林は植物から蒸発した水分が熱を奪い、気温が上がりにくいのです。
 2)雨の貯蔵機能
 雨水は熱帯林に茂る木々やその根、さらに土中に蓄えられ、少しづつ流れ出ます。そのため大量の雨が降っても川に水かさが急激に増えることがなく、洪水にもなりにくいのです。
 3)地球の心肺機能
 光合成により二酸化炭素を吸収し酸素を放出します。大気中の二酸化炭素が増えないようにバランスをとっているのが熱帯林なのです。アマゾン流域の熱帯林だけで地球の1/4の酸素を供給していると言われています。
 4)生命の宝庫
 この地球上には科学的にわかっているだけでも150〜160万種の生き物がいるとされています。未確認のものを含めると500〜1000万種と推定され、その40%が熱帯林で生息しているのです。
 5)生活必需品の産地  熱帯林は、動物・植物などの宝庫です。私たちの食料である肉や果物、それに薬や繊維、建材や燃料など私たちの生活必需品のほとんどの産地が、この熱帯林なのです。まるで森のスーパーマーケットのようです。


 ●大切な熱帯林が消失する!

  国連食糧農業機関(FAO)の発表によると、1981年〜1990年の10年間で、年あたり1540万haの熱帯林が消失したと言います。年当りの数値が日本の国土のおよそ40%にも相当するのです。これは1分間に換算すると29ha。なんとも凄い数字です。そしてこのまま消失が進めば、地球の熱帯林の運命もあと僅かということになってしまいます。計算上、あと100年の寿命ということになるのです。そして1度消失した熱帯林はその回復に極めて年月のかかるものなのです。 なぜこんなことになってしまったのでしょうか。
 次回は私たちの生活と深い関わりのある熱帯林の消失原因とその対策についてお伝えしたいと思います。 (次回に続く)

環境道場入門編第5回「熱帯林がなくなる(2)」へ >>続く
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