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有害光線「紫外線の秘密」!

 「有害な紫外線が降り注いでいる?!」
  そんな話しを聞いたことがありませんか?少し前までは日光浴は健康に良いと言われていました。それが今では逆に直射日光を浴びすぎると危険だと言われています。一体なぜなのでしょうか。地球のメカニズムというのは本当に良く出来ているシステムで、地上から25kmのあたりで地球をぐるりと包み込んでいる「オゾン層」というのがあるのです。この「オゾン層」は太陽からやってくる有害な紫外線(特に紫外線Bと呼ばれるもの)をさえぎりガードしてくれるという、とてもありがたい存在なのです。オゾン層は成層圏に存在して、地上25km付近に数10kmの幅で地球全体をぐるりと包み込んでいました。何故過去形かというと、このオゾン層が近年急激に破壊されているからなのです。そしてそのオゾン層を破壊する大きな原因は、私たち人間が便利や快適を追求したその結果だとしたら、皆さんはどう思われますか。

●フロンガスが地球のバリアを壊している!
 この地球のバリアとも言える「オゾン層」。このオゾン層破壊の最大の原因は、大気中に放出されたフロンだと言われています。フロンは1928年アメリカのトーマス・ミッドグレイによって人工的に合成された化学物質で、発明当初は人体に無害の夢の化学物質と言われていました。フロンは不燃性で沸点が低いため、気体から液体、液体から気体へ容易に変化し取り扱いが便利なため幅広く活用されたのです。特に1970〜80年代には冷蔵庫やエアコンの冷媒として、またスプレー製品の噴射剤や発砲スチロールやウレタンの発泡剤として全世界的に使用されたのです。ところがこのフロンはオゾン層に到達すると大変なことを引き起こす物質だったのです。フロンは人体に安全な物質であったため大量に大気中に放出されました。フロンは大気中に放出され、非常にゆっくり時間をかけて成層圏へと上昇します(地上で放出されたフロンが成層圏のオゾン層に到達するのにおよそ15年程度かかると言われています)。そしてフロンは太陽からくる紫外線に当たり、分解されて塩素原子を放出するという性質があり、この塩素原子(Cl)はオゾン(O3)から酸素原子(O)を一つ奪って化学反応し、一酸化塩素へと変化するのです。そのためオゾンは分解が促進されて紫外線を地上へ届けない働きをすることができなくなってしまうのです。
 ●有害な紫外線が地上に降り注ぐと…
 そしてこの有害な紫外線が地上に到達すると、様々な悪影響を及ぼします。
 まず…
 1)皮膚ガンや白内障が増える。
 有害な紫外線(紫外線B)が私たちの身体に当たると、皮膚ガンの原因になるのです。因みに紫外線Bが1%増えると皮膚ガンの発症率が4〜6%増えると言われています。
 さらに…
 2)農作物の収穫が減る。
 紫外線Bの照射量が20%増えると農作物の収穫に影響を与えます。アメリカのメリーランド大学の実験で人工的に紫外線Bを照射して、農作物にどんな影響があるかを調べたところ、オゾン層が16〜25%破壊されたと仮定した時に降り注ぐ紫外線Bが、大豆の収穫量を25%も減少させるという結果を引きだしたそうです。
 加えて…
 3)気候変動をもたらす。
 オゾン層は紫外線を吸収すると熱くなります。そのためオゾン層が薄くなると紫外線を吸収できずあまり熱が上がりません。こうして成層圏の温度が下がり、その下にある対流圏への影響が心配されるわけです。対流圏は気象現象が起こっている場所のため、地球上で顕著な気候変動が起こると予測されます。

●フロンは忘れたころにやってくる?!

 先にも触れましたが、フロンはゆっくりと上昇するため、今すぐその使用をやめてもこれから成層圏に到達するフロンが引き起こす悪影響を防ぐことはできません。10〜20年前に放出したフロンの影響はこれから起こるというわけです。現在、モントリオール議定書によりオゾン層破壊物質の使用は国際的に規制されているのですが、これまでに出してしまったフロンは回収が不能なのです。ですから今後、私たちは直射日光に当たることに対し細心の注意を払う必要が出てきます。

●今、私たちにできること。
 こうして考えてくると、今私たちにできることは大きく分けて次の二つではないでしょうか?
 ひとつは直射日光に当たることに注意を払うということ。帽子をかぶることや日焼け止め対策を施すこと。暑い夏の日でも長そでを羽織るなど、特に気を付けるべきですね。また、今後フロンを大気中に放出しないよう心がけることがもう一方で必要です。日本では2001年にリサイクル法が施行されフロンの全面回収の取り組みが始まりました。どんな製品にフロンが使われているかを事前に確認し、それらを廃棄する際、フロンを回収して欲しいという旨を量販店や廃棄物業者に一言付け加えることが大切です。みんながフロンを大気中に出してはいけないのだ、という意識が芽生え、最悪の事態を避けるための行動へと繋がっていくことになるからです。

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